【ワイン勉強会(祝再開) inカーサカリーノ】


コロナ5類への移行に伴い、急遽ワインの勉強会を再開しました。急にもかかわらず、ワイン持ち込みを快諾してくれたカーサカ リーノさん(さいたま市)は大宮氷川神社の参道沿いにある、緑に囲まれた静かなレストランです。何しろいきなり8本(1本はマグナム)を持ち込ませていただきましたので感謝しかありません。美味しいお料理をご用意していただき、本当にありがとうございました。さて今回のワインは後で説明しますが、身の上に少々事情を持ったモノ?!ばかりでございます。

1.【シャンパン: ポメリー /ブリュット ロワイヤル 1,500ml】

 

長らく在庫となっていた為、熟成具合などに懸念があるとのことで、勉強会参加。シャンパンに対しては多少のことでは揺らがない深い愛情を持つ私から見て、このシャンパンは・・・「いつものポメリー」でした。一切のひいき目なく、味わい、色合い、香りに目立つような経年劣化はなく、ある意味羨ましい?! このポメリー ブリュット ロワイヤルは、モエ シャンドン、ランソン ブラックラベル、ヴーヴイエローらの同格シャンパンに比べると、やや線が細く柔らかなニュアンスを感じるわけですが、これがプレステージキュヴェのルイーズにも通じてしまい、ポメリー萌えとなるのです。


2.【ルフレーヴ エ アソシエ /オーセイ デュレス ブラン  2020】

 

瓶キズがあった為に販売できず、幸運にも我々の元に降りてきた天使?!なボトルです。中身には全く問題無し。2020年の試飲アイテムとしてはラッキーアイテムです。淡いレモンイエロー、香りは柑橘系、レモン、グレープ フルーツにグリーンハーブのヒントを持つピュアピュアな白ワインでした。オーセイブランとしては飛び切り綺麗ですす。ルフレーヴについては、本家のピュリニーが腰を抜かすほど高くなり、しかも数が少なく幻ワインとなってしまったことに、”あんなに好きだったのに、昔はよく飲んだのに・・・”と裏切りとも言える感情を覚えることもありますが、アソシエやマコンならまだ飲めそう・・・と思わせるあたりで到底嫌いになんてなれませんよ!という落とし所です。


 

3.【パトリック ピウズ シャブリグランクリュ ブランショ 2020】

キャプシールの蝋封が欠けてしまって販売できなかったボトルでしたが、2020年の苦難を乗り越えてきたシャブリなので、しっかりと飲もう!とのことで勉強会参加。一見するとややグリーンがかったレモンイエローの液色。柑橘系のフルーツ、レモン、グレープフルーツ、白い花にしっかりとしたミネラル。一瞬軽快か?とも思ったのですが、後味にも残る割と重めのミネラルが気になります。実はパトリック ピウズは、かつジャン マルク ブロカール(シャブリ)時代のキレッキレのミネラルの印象を今でも覚えています。と同時に彼が出た後のブロカールが凡庸になったと感じたものでした。それにしてもご存知ですか?ャブリ生産地域全体68,000ha中でたった7つのグランクリュ畑の総面積は100haしかないんですよ!


 

4.【エチエンヌ ソゼ ピュリニー モンラッシェ ラ ガレンヌ 2020】

 

ラベルの貼り忘れなんて、日本ではあまり聞かないかもしれませんが、ブルゴーニュワインは結構あるんです!? しかも高いワインなのに・・。もちろん売れませんので、こちらもありがたき堕天使ワインとなりました!  やや淡目の色合い、レモン イエロー、柑橘系フルーツ。例えばブラインドで、ソゼ が解るとしたら、薄はり氷のようなピンと張った緊張感のある果実味とミネラルでしょうか・・。のりの効いた真っ白なテーブルクロスのような感じ???? 冷やしすぎると表情を失い、温度が上がるとピンと張ったクロスの角にシワが寄る繊細でデリケートなキュヴエ。でもむしろその方が表情豊か。2020年はやはり少し軽快なのかな? と感じました。


 

5.【メゾン ロッシュ ド ベレーヌ ジュヴレ シャンベルタン ラヴォーサンジャック 2011】

 

配送中の破損に巻き込まれてラベルにワイン染みがついてしまっ為に販売断念のボトルでした。お察しの通り、不良ボル事由のトップ。割れたボトルの為にもしっかりと味わっておかなくては産者にも申し訳ないですし、結構勉強となりますね。ロッシュ ド ベレーヌはニコラ ポテルのネゴシアンとなります。そもそニコラ ポテルはミクロ ネゴシアンとして経験値が断トツ高いので、ゆるアペラシオン、畑での醸造にたけてます。ドメーヌ、メゾンとも変わらず“飲んでみたい”と思わるワインですね。2011年の熟成の色合いが液ふちに現れており、飲み頃としての良好感が感じられるし、香りには黒、赤果実ミネラル、甘草の混ざり合いなどが幾層にも重なってくる感じはまさに理想的です


 

6.【シャトー モンローズ 1969→実際は1979?】

 

79年のモンローズを12本買い付けてみたら、69年のラベルが3本混ざっていた?!というミステリー。で結局コルクは79年が打ってありました。おそらくシャトーでのラベルの貼り間違いか・・・?と疑問に白が残る結果に。1970年代のモンローズといえば、ムムムムという時代ではありますが、リコンディションがうまくいっており、綺麗にまとまった味わいです。テロワールと言うよりは、オールドボルドーとして、獣感、枯葉、紅茶の葉、トリュフ・・などが織りなす“ノスタジック感”が絶妙で楽しめます。


 

7.【カロン セギュール 2014】

些細ではありますが、瓶キズがあり販売不可となったものです。左岸の中でのサンテステフの位置づけをグイグイ引き上げるカロンセギュール。2014年は、“マニアック”な味わい! 熟成途上にかかわらず、複雑な香りの要素が次から次へと 、果実香→トリュフ→紅茶→甘草→果実→スパイス・・・。更に味わいも複雑味があり、予想不能な感じに魅了されるような、振り回されるような・・・じゃじゃ馬なワインですよ!!


 

8.【シャトー ド ヴァランドロー 1999】

 

こちらも配送時の破損に巻き込まれラベル汚れとなりました。シンデレラワインとしてブイブイ言わせていた頃のヴァランドロー。熟成が成長とするならば、リリース当時のニュアンスからはかなり立派になっています。現在のヴァランドローは進化し、サン・テミリオン第1特別級Bに到達しました。エレガントに整っており、格を感じさせます。でも99年のこのボトルはまだ野心に溢れていて、パーカーでもこんな熟成の予想は立てられなかったのではないでしょうか。しなやかさを纏って中身にはトリュフ香は隠して、カシスやスミレもしっかり残して・・。ボルドーの真骨頂でございますよ!!!

R.Hashizume

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CASA CARINO カーサカリーノ】

埼玉県さいたま市大宮区仲町3-105

営業時間

ランチ:11:30~14:30
ディナー:17:30~21:30

日曜営業

定休日

月曜

営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。

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