3つ星生産者の風格、シャンパーニュの個性が輝くパスカル ドケ

コート デ ブランのヴェルテュに本拠地を構えるパスカル ドケ。2003年までは父から受け継いだドメーヌを家族で経営していましたが、姉妹から畑を購入し2004年に自身のドメーヌを立ち上げました。

「以前から有機栽培に興味があり、リュット レゾネを始めていた。しかしテロワールがもつ特徴を全て表現するためには“ビオロジック農法”での栽培が必要だった」と言うパスカルは独立して他の制約を受ける事がなくなって直ぐに全ての畑をビオロジック農法に転換。畑の状態が安定するのを待って2007年に申請を行い、3年の移行期間を終え、2010年にビオロジック認証を取得。2010年の収穫から「ビオロジック栽培の認証＝ AB」をラベル上に記載しています。

ドケでは、パスカルの親が所有している畑と、パスカルが所有する畑があります。2名が所有 する畑の合計は8.66haで、父側の所有権の関係でRM（レコルタン マニピュラン）にはなりません。しかし、全区画の栽培はパスカルが全てしており、他の栽培家からブドウを買っておらず、「自社ブドウだけで作る」形になり、実質 RM と同じ哲学で栽培 を行っています。

各区画の個性を活かす為、ミレジメは特級畑「Le Mesnil Sur Oger（メニル シュール オジェ）」と 1級畑 「Vertus（ヴェルテュ）」を区画別に醸造し、リリースしています。「Le Mesnil Sur Oger」は、堅固で直線的なシャルドネに。一方で「Vertus」は同じシャルドネでも穏やかな厚みと丸さを持ちます。有機栽培によるブドウが、テロワールの個性をより際立たせています。

小規模生産者ながら、各国のワイン雑誌にも多く掲載され、常に高い評価を得ています。フランスで最も知名 度のある評価本「ル ギド デ メイユール ヴァン ド フランス」では、最新版2024年に更に評価を引き上げ、わずか9生産者にのみに与えられた「3つ星」の栄誉を獲得しました。