■Domaine Bernard Moreau et Fils

優れた造り手のひしめくシャサーニュ モンラッシェにあって、ベルナール モローは過去10年でめざましい成長を見せる注目株の1人。ベルナールが1960年代に相続、基礎を築き、息子の4代目アレクサンドルとブノワの兄弟が、2000年からドメーヌを運営。アレクサンドルは栽培、ブノワは醸造を担当。

ワイン アドヴォケイトのブルゴーニュ担当ニール マーティンは、2014年2月号で「シャサーニュ モンラッシェには、非常に多くのモロー家の分家があるが、ベルナール モローは最高の1つ。今後の行方に期待して欲しい。ここのワインはトップクラスだ」と、評価はうなぎ昇りです。

13アペラシオンに広がる畑の面積は14ha。モローのワインは赤も白も優れていますが、白ワインでトップを行くのは、1樽のみのバタール モンラッシェを除けば、シャサーニュ モンラッシェ プルミエ クリュのモルジョ。切れが良く、柑橘系、アプリコットの香りときれいなミネラル感に縁取られています。

村名のシャサーニュ モンラッシェはお買い得の見本。剪定で収量を落とし、リュット レゾネで栽培。厳しい選果の上、空気圧式圧搾機を使い、自然酵母だけで発酵されます。ラッキング（滓引き）もバトナージュ（沈殿した澱の攪拌）もできる限り行いません。ワインは濃厚さとフィネスを備えたアペラシオンの見本。この造り手の知名度は、実力に比べて低すぎると言わざるを得ません。